越後湯沢~新潟間で主に運行されている、新幹線×アーティストという異色のコラボレーションの乗り物をご存知ですか?
その名も「現美新幹線」。
世界最速の芸術鑑賞として、「現美新幹線」は絵画・平面・彫刻・写真・立体・映像など各界のクリエイターや芸術家達が制作した現代アートを車内で楽しむことができる、新しい旅の空間です。
今回は2017年に体験してきた、現美新幹線の車内の一部様子をご紹介していきたいと思います。
以前から現美新幹線が気になっていたという方、新潟・越後湯沢方面への観光を予定している方などは旅の参考にしてみてはいかがでしょう?
蜷川実花さんが担当した、新幹線の外観デザイン
秋田新幹線こまちで使用されていた「E3系」を改造して作られた現美新幹線は、冒頭でもお伝えしたように各車両にアート作品が展示されていており、走る美術館といった乗り物です。
運行当初は指定席のみの販売でしたが、現在は自由席での乗車も可能。
車両の外観デザインは写真家・映画監督として活躍する蜷川実花さんが担当しています。
蜷川さんと言えば、演出家として活躍された故・蜷川幸雄氏の娘さんで、2020年の東京五輪・組織委員会の理事としても選出されニュースになりましたね。
紺を基調としたボディには、夏の夜空に打ちあがる長岡花火の様子が描かれています。枠からはみ出してしまいそうなデザインは見ていてとても迫力がありました。
内装デザインは、ジェイアール東日本建築設計事務所が担当しているとのこと。外観同様、黒や紺を基調としており、備品一つ一つがとてもキレイな作りでした↙
各車両ごとに展示物の一部をご紹介 「11号車~13号車」
ここからは社内のアート空間を車両・制作物ごとに紹介していきます。
まずは、11号車から➡ 京都・大阪を拠点に活動するアーティスト、松本尚さんが手がけた11号車は、「五穀豊穣」「祝祭」「光」をコンセプトイメージとした座席シートを色鮮やかに装飾した空間です。
12号車➡ 立体作品などを制作しているアーティスト、小牟田悠介さんが制作した、折り紙の展開図をモチーフにした鏡面ステンレスの空間です。窓から見える新潟の山並み、青空、白銀の世界を車内に映し出される鏡面の世界と共に楽しんでみてはいかがでしょう?
13号車➡こちらはキッズスペースとカフェが併設している空間です。
キッズスペースはプラレールが遊び放題とのことで、多くの家族連れでにぎわっていました。内装デザインはアートユニットのparamodelが担当しており、プラレールの線路をモチーフにしているとのこと。
遊び心が見える、お子さんには嬉しい空間ですね↙
奥のカフェスペースでは新潟県燕市で人気のカフェ、「ツバメコーヒー」の香り豊かなコーヒーや、新潟県十日町市にある、「すこやかファクトリー」が製造したスイーツも楽しめます↙
各車両ごとに展示物の一部をご紹介 「14号車・15号車」
次にご紹介するのは写真家・石川直樹さんの作品が展示された14号車です↙
七大陸最高峰登頂の達成など冒険家としても知られ、旅を生業にしてきた石川さんが切り取った新潟の風景は被写体との距離も近く、どの作品からも温かみが感じられました。
新潟を題材にした、こちらの写真集はAmazon等の外部サイトからも購入可能です。
入った瞬間にカラフルな色使いの空間に目が留まる15号車は、アーティスト・荒神 明香さんによる立体作品が展示されています↙
新幹線に乗っていることを忘れてしまいそうな、全長11メートルのアート空間を車内で是非。
まとめ
各車両ごとに作品の一部をご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?
家族連れでも楽しめる、世界最速の走る美術館「現美新幹線」。アートに興味のある方には是非体験していただきたい、新しい旅の空間です。
列車の運行は土・日の週末が主で、切符は11号車のみ指定席、12号車~16号車は自由席として販売しているそうです。
運行時刻さえあえば、駅の窓口や券売機からの切符で普通に乗れちゃいますので、別途鑑賞券を購入なんて手間は必要ありません。
「びゅう」・「えきねっと」・「モバイルSuica」などからも購入可能ですので、運行日などと合わせて公式サイトをご確認ください。
画像引用:JR東日本 現美新幹線
クリエイター・アーティストの詳細についても特設サイトから見る事が出来るので気になった方はそちらも是非↙
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